屋根の形で家の外観の印象は大きく変わる
家の設計をする時は、まず間取りなど平面図を作成しますが、外観をどうするかというのは比較的後回しになると思います。
我が家を設計する時がそうでした。
どのくらいの延床面積にするか、部屋数や間取りをどうするかなどをだいたい決めてから、屋根や外壁の選考に移りました。
(他では違うのかな?)
後回しとは言え、屋根の形で家の印象は大きく変わってしまいますので、とても重要な部分です。
当初の理想は南欧風の三角屋根
私は大学の卒業旅行でスペインに2週間ほど滞在したこともあって、南欧風の外観の家がいいかなと漠然と考えていました。
(ちなみに卒業の2年前くらいから独学でスペイン語を勉強し、日常会話くらいは喋れるようにしておきました(^^)v)
(画像出典:神出設計 ecoa House/森林公園展示場)
雪国でも三角屋根ができる
南欧風というと三角屋根ですが、わが家は雪国にあるため、屋根の積雪、落雪が問題となり、果たして三角屋根で大丈夫なのか?という疑問がありました。
しかし、今は三角屋根でも雪が滑り落ちにくい屋根材のおかげで無落雪にできるということを知り、当初は三角屋根で設計していました。
(画像出典:富士住建/南欧風)
塗り壁がネックとなって南欧風断念
南欧風のもう一つの特徴が塗り壁です。
しかし、塗り壁は冬期間は施工できないとのことで、冬期間の工程であった我が家では断念せざるをえませんでした。
なお、塗り壁はメンテナンスが大変ということも断念の理由でした。
三角屋根はメンテナンスフリー~しかしコストが高い
日本の伝統家屋は三角屋根なので、三角屋根の家は「家らしい」家です。
三角屋根は雨が上から下に流れるし、落ち葉などの飛来物が屋根の上に溜まることがありません。
基本的にメンテナンスフリーです。
(雨どいの設置やメンテナンスは必要。)
屋根に傾斜が付いているので、ソーラーパネルを取り付ける際に架台などの余計なコストがかかりません。
雪国の場合、無落雪の屋根材にする必要がありますが、隣家との距離があるのであれば、あえて落雪仕様にするという選択もできます。
ただ、三角屋根はイニシャルコストが平屋根(陸屋根)に比べて高くなります。
我が家の場合、試算では平屋根よりも120~130万円高くなりました。
逆に平屋根にすれば、これだけの金額がカットできるので、トータルの費用を抑えることができ、その分外構に回すことなどができます。
雪国には平屋根~コストは安いがメンテナンスが大変
そういうわけで、我が家では三角屋根ではなく平屋根(陸屋根)にすることにしました。
ちなみに、「陸屋根」は「ろくやね」と読むそうです。(「りくやね」でも正解)
実際に平屋根にして今回3回目の秋冬を迎えるわけですが、我が家は神社の参道に面している関係で周囲に木々が林立して晩秋には落ち葉が大量に積もってしまいます。
屋根の上は風の影響もあって地面程ではないにしても、落ち葉やその他の飛来物が堆積します。
これを毎年落ち葉が落ち切った後、雪が降る前に屋根に上って一掃する必要があります。
そうしないと冬の間に降り積もった大量の雪が融けて流れる時に、その落ち葉等が一緒に流れてドレーンを詰まらせてしまうからです。
(画像出典:便利屋 七道/スノーダクトの掃除・清掃!排水溝クリーニングは必要です)
この作業が結構大変です。
まず屋根に上らなければならないのですが、これが結構怖い…((((;゚Д゚))))ガクブル。
命綱がないので屋根の端に行くと相当怖いです。
頭から落ちたら死にます(^^;
ちなみに高所から落ちて確実に死ぬ高さは4階以上とのことです。
(地面が硬く、途中にクッションなどの障害物がない場合)
今はまだ50代なので何とか上れますが、これが70代、80代のジイサンになったらまず無理ですね。
実際、毎冬屋根の雪下ろし(わが家は不要ですが)でお年寄りが何人も屋根から転落して死んでいます。(4階未満でも年寄りは死にます。)
私はジイサンになったら自分ではやらず、便利屋さんに頼もうと思います。
おすすめは三角屋根
これからジイサンになるまで数十年住むことを考えると、最初にお金はかかるものの、そのあとの手間や危険を考えると、三角屋根にしておくべきだったと今更ながら後悔しています…orz
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